ある日の成年後見人

先日、私が成年後見人を受任している成年被後見人の方がお世話になっているグループホームを訪問してきました。

その方は、9月までは市営住宅で独居していたのですが、認知症状が進み、独居が難しくなってきたので、担当のケアマネージャーさんと施設入所を含めた今後の相談をしていたところ、折よく、グループホームに空きがでたという連絡が入り、2カ月前に入所にこぎつけました。

ご本人ですが、最初は、環境の変化に戸惑い不安げな様子で、お部屋から出られず、他の入所者の方たちとの交流もできなかったのですが、何回か訪問を重ねるうちにすこしずつ環境や周囲の人たちにも慣れてきたようで、穏やかな表情を見せていただけるようになってきました。

そして、先日、被後見人の方のお誕生日でもあったので、ささやかなプレゼント(ちょっとしたお菓子)をもって訪問したところ、とっても喜んでくださり、「食べる?」って聞くと「食べる。食べる。」といって、私がお菓子をお渡しすると嬉しそうにお口にされました。
残ったお菓子は、お部屋に置いていくことができないので、ホームの職員さんに預け、またおやつの時間にでも皆さんと食べていただくようお願いしました。

お菓子を職員さんに預ける際も、「わたし、この人、大好きなの」とその職員さんと楽しそうに会話するなど、入所して以来の一番の笑顔を見せてくださいました。
「じゃあ、大好きな方に、お菓子をあげてくださいね。」と言って、ホームをあとにしました。

グループホーム入所の際は、本人の意に少し反した状況だったかもしれません。ですので、本当にこれでよかったのかなと思うこともありましたが、今日の笑顔で、うれしい回答をもらった気がしました。

これからもお友達をたくさん作って、おだやかに過ごされることを期待しています。

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