ある日の成年後見人Part2(デジタル遺品整理)

今日は、今、受任している後見業務のお話です。

被後見人さまは、すでにご主人を亡くし、その後、ご長男も亡くなりました。
そのため、被後見人のあらゆる法的手続きが滞ったため、後見人選任に至りました。
ご長男が亡くなったのが昨年3月で、私が後見人に就任したのが、今年の1月です。なんと、10カ月もかかってしまいました。
これには、周囲にご親族もいなく、行政での手続(申立)となったことも一因でしょう。

成年後見人に就任すると、本人(被後見人)の財産調査からスタートします。
しかし、今回は、本人の財産もさることながら、ご長男の財産調査が困難を極めました。(まだ途中です)
本人が長男の唯一の相続人のため、遺産をすべて相続します。
それが最終的には本人の財産となるのです。

ご長男は、お亡くなりになるにはまだそれなりにお若かったため、インターネットを使いこなす世代です。
そうなると、通帳など目に見える財産だけでなく、ネット上にも債権債務がいろいろあるに違いありません。
でもどこで何を管理しているのか、さっぱりわかりません。
これが、今問題になっている、「デジタル遺品」というものかと変な納得をしてしまいました。
それを、銀行口座の取引明細や、クレジットカードの利用明細などから、詳細を紐解いていきます。
インターネット契約やソフトの年間契約などなど、ひとつづつ連絡を取り、必要に応じて、解約などの手続きをします。

こう簡単に書いていますが、今、ネット上では解約もネット上ですることが多いため、IDやパスワードがわからなければ、電話で事情を説明し、対応してもらわないとなりませんが、その問い合わせ先の電話番号を調べるだけでも一苦労です。
そして、判を押したように、事情説明。何度も何度も同じことを聞かれ、同じ回答をします。
そのため、お亡くなりなったご長男の、名前、生年月日、住所などは、空で言えるようになってします。

まだ、作業半ばですが、わが身のことを振り返ると、もし、私が今急死したら、残された家族は同じように苦労するんだろうなと。
ということで、元気なうちに、使ってないネット銀行の解約や、パソコン内のデータ整理などやっておこうと思った今日この頃です。

 

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